生活スキル

考えると損すること

考えると損すること

「なんであんなことを言ってしまったんだろう」
「もっといい方法はないだろうか?」
「お金の心配をし過ぎて疲れた」

といった思考を頭の中でぐるぐる繰り返し、それが悩みとなり引きずる時間が長くなってしまう経験は誰にでもあることです。

特に現在は、オンラインでのコミュニティケーションが増え、人に悩みを打ち明けることが難しい世の中のため、1人で考え込んでしまう人が増えています。

考えすぎる性格は、「慎重派」と捉えることもできます。しかしやはり、ビジネスの世界においても人生において損する場面のほうが多いです。

損する理由としては下記の3つの点が挙げられます。

考えると損する理由「ストレスが増える」

これから起きるかどうかも分からないことや推し量ることもできない他人の気持ちを考えすぎてしまうと答えが出るわけでもないのでストレスが溜まる一方です。

ストレスは病気の元にもなってしまうので、心身ともにあまり良いことではないでしょう。

考えると損する理由「チャンスを逃す」

人生は選択の繰り返しです。「〇〇になったらどうしよう」と不安になり、判断を躊躇している間に、チャンスを逃してしまう確率も上がります。

企業の上に立つには決断力が必要になります。成功をつかむためには、「自分はできる」という言葉を言い聞かせて、まずは行動に移すことが重要なのです。

考えると損する理由「自己肯定感が低くなる」

考えすぎは自己肯定感の低下にも繋がります。明るいことばかりなら問題はありませんが、どうしても考えすぎると難しくネガティブなことばかり考えてしまうもの。

また考えすぎて行動ができないと、それを後悔し「なんで自分は」と思ってしまうでしょう。

しかし、人間そう簡単に変われるものではありません。考えすぎてしまうことは人間なら当然のことです。なので今回は、数ある考え事の中でも、考える必要のないこと、つまり損することについて紹介します。

考えると損すること

・嫉妬
・周りの目
・嫌いな人
・他者への期待
・将来の不安

考えると損すること「嫉妬」

「仕事がデキる同僚」
「上司から好かれている部下」
「年収が高い知り合い」
「プライベートが充実している友人」

などなど、自分とほぼ同等、あるいは下だと思っていた人の活躍や成功を目にすると、なぜか無性に妬ましく思ってしまいます。

一度抱えてしまうと容易に消し去れないのが嫉妬というものです。

結果、「嫌がらせする」「陰口を叩く」など、直接的・間接的に相手を傷つけたりしてしまいます。

さらに嫉妬が増幅すると他人の不幸を強く願うようになります。そして、「他人の不幸を願っている」という悪い自分を脳が認識してしまい、ストレスホルモンが分泌されてしまうのです。これにより、記憶力も衰えていくそうです。

嫉妬を抱くのは、誰にでもあることで、しょうがないことです。

しかし、いつまでも嫉妬心に振り回されることは、相手も自分自身を苦しめることに繋がります。

では、嫉妬に踊らされないためにはどうすればいいのでしょうか。

嫉妬の要因として大きいのは

「あの人ができたのならば自分もできたかも」
「あの人がそうなれたのならば自分もなれたかも」

という思いです。手に入りそうなのに手に入らない。

それなのに自分に近い人がそれを手に入れている。つまり、他人との比較から嫉妬という感情が生まれてくるのです。

他人との比較で嫉妬心が渦巻いている時は、自己評価が低くなり不安定な心理状態になっています。

この自己評価が他人に左右される状況から抜け出すには、ある思考習慣を身につけることが重要です。そしてそれが嫉妬という感情を消す鍵になります。

その思考とは、「他人と比べず、自分と比べる」です。つまり、比較基準を他人ではなく、自分の「過去」と「未来」に置くことです。

特に、嫉妬心が生まれる時は、「今の自分」という小さな殻を守り、他人の成功を羨む思考パターンに陥っていることが多いです。

ここで他人を見ないことが大切なのではなく、自分の目線を高めて、理想の自分をつくることが嫉妬から抜け出す思考習慣なのです。

その理想の自分が今嫉妬する対象より優れていれば、自分との比較の中で思考パターンが回ります。自分の理想との比較は他人の状況に左右されないため、とても安定します。

もちろん、常にそこに近づくための努力を積み重ねることが重要ですが、この理想に近づく行動習慣に集中していると嫉妬心を小さくすることができます。

考えると損すること「周りの目」

自分がどう思われているか周りからの評価を気にしすぎたり、嫌われたくない、変な目で見られたくないと必要以上に人の目を気にしてしまうことで、自分の人生で一番大切なものが犠牲になります。

それは「行動力」です。

ここでいう行動力とは、自分のやりたいことに対することです。

何かやりたいことがあるのに、 周りの目や世間体を考えて行動を抑えてしまう人がいます。思い切った行動ができないことも珍しくなく、そのため、せっかく目の前にやってきたチャンスを、みすみす逃してしまうこともあります。

そうなると自分の人生にも大きな影響を与えます。

・高校はどこに行くか
・大学に進学するのかor就職するのか
・大学に行くならどこを目指すのか
・どこに就職するのか
・転職はどうするのか
・結婚はどうするのか
・子供は作るのかどうか

このような一大事も、世間体的な何かを気にしてしまい、自分の意思で選べなくなってしまいます。そして、自分の人生で一番やりたいことや自分の心が求めていることなどを見失ってしまうこともあります。
 
周囲の目を取り入れることも大切ですが、ときには勇気を持つことも必要です。周りを必要以上に気にしないようになれば、自分の意志を見つけることができ、自分のやりたいことに集中できます。

また、人の目を気にすると幸せを感じにくくなります。周りの目を気にすると、幸せを感じる基準も他人の影響を受けるようになります。

つまり

「他人に認めてもらえたら幸せ」
「他人に必要とされたら幸せ」

といったように、常に他人ありきの条件の中で幸せを感じようとします。

そうなると、「〜してほしい」承認欲求ばかりが強くなり、「〜してあげたい」という想いやりが無くなります。そして日常にある小さな幸せも感じることができなくなってしまうのです。

考えると損すること「嫌いな人」

毎日を平穏に穏やかに過ごしたい、誰でもそう思うでしょう。

しかし、仕事でもプライベートでも、SNSでも人と関われば、自分と合う「好きな人」もいれば、あまり合わない「嫌いな」人もいるかと思います。

好き・嫌いというのは自然と発生してしまう感情なので、「嫌いな感情」を抑えることは、とても難しいことです。また、1回嫌いになった人を好きになることは、簡単にできることではありません。

しかし、あなたがどれだけ相手のことを嫌っても、その人には関係ないのです。嫌いな人のことを考えて、嫌な気持ちになるのはあなただけです。

だから、人を嫌うことで損をするのは、自分だけということです。嫌いな人のことを考え続けるのは、限られた生命時間の無駄遣いになってしまうのです。

また、苦手な人や嫌いな人を無理に好きになろうとして、苦しんでいる人もいますが、その必要もないでしょう。なぜなら「嫌い」という感情は自分でコントロールできず、自然に湧き上がるものだからです。

なので、嫌いな人は嫌いなままで放っておいて、その人のことを嫌いなことを、自然と忘れてしまうぐらいがいいでしょう。その方が、自分の心をラクにすることができます。そっちの方が自然なことだし、自分の心に負担をかけることもないのです。

また、いくら嫌いだからと言って、嫌いな人を露骨に差別したり、悪口を吐いたりしてはいけません。そのような行為は周囲から反感を買ったり、信頼を失うことに繋がります。

考えると損すること「他者への期待」

他人への要求が多いとストレスがたまります。

自分の思い通りに相手が動いてくれないと、「もっとこうしてほしいのに、どうしてしてくれないの」とイライラしてしまいます。

他人は自分とは違う考え方をする生き物です。人にはそれぞれ異なる考え方があり、あなたの思い通りには動いてくれません。自分にとって理想の対応を相手に求めていると、イライラしやすくなります。

特に、自尊心が強い人は、相手を自分の望むように動かしたいと考える傾向が強いです。そして、「自分はこれだけやってあげたのに、あの人は何もしてくれない」と、相手が自分の望むような対応をしてくれなかったことに対して、恨むような気持ちを持つこともあります。

なので、他人に期待するのはやめましょう。

他人に期待しないと、相手の行動や考えに不満を持たなくなるのでイライラが減ります。相手に「もっとこうしてほしい」と思うことを止めるだけで、心に余裕が生まれ対人ストレスは大きく減少することでしょう。

他人に期待しない人は多くを求めないので、周りの人にとってみれば居心地がよく万人から好かれやすくなります。

そして、周囲の人を過剰に意識することなく何でも自分でするようにしていると、他人が手伝ってくれた時に心から有難いと思い、自然に「ありがとう」という言葉が出てきます。

考えると損すること「将来の不安」

「もし、○○したらどうしよう……」
「休み明けの仕事への不安」
「来年の人事異動への不安」
「将来に対する漫然とした不安」
「未来に対する希望感の無さ」
「先が見えない辛さ」
「漫然とした不安」

このように将来への不安を感じてしまうことはあると思います。このような不安は、人間に強いストレスを与えますが、実際は不安のほとんどは実際には起こらない「取り越し苦労」にすぎないのです。

人間は先のことを考えて、現段階で準備ができる生き物ですが、あまり先のことを考すぎても不安になるだけで、何のメリットもありません。

あまりに未来を悲観し過ぎて心を壊してしまっては元も子もありませんからね。

不安についてはおもしろい研究があります。

米国ミシガン大学の研究チームの心配事の実地調査によって、「心配事の80%は起こらない」ということが明らかになりました。

さらに、残り20%のうち、16%は準備をしていれば対応可能なもの。つまり、心配事のうち実際に起こるのはたったの4%だったのです。

心配事や不安の96%は実際には起こらない。つまり、ただの「取り越し苦労」にすぎないのです。

なので将来のことについて考えるくらいならば、「今、何をするべきか?」を考え、判断していき、今を一生懸命生きていきましょう。

【まとめ】考えると損すること

考えて損することについて紹介しました。

考えると損すること

・嫉妬
・周りの目
・嫌いな人
・他者への期待
・将来の不安

誰でも一度は考え、悩んだことのあることではないでしょうか。しかしこれらのことは、考えてもしょうがないことです。

いくら考えても解決しないことなら、この先どうしたら楽しく過ごせるかについて考えた方がずっと有意義でしょう。

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